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サプリメント丸分かり辞典

「鉄とは」

サプリメントの人気が徐々に高まっています。高齢化の進展により、そもそも潜在顧客の絶対数が増えていることに加え、高騰する医療費や、危機的な日本の財政事情を背景になるべく病気になる前に予防しようという意識が高まりつつあるからかもしれません。いずれにせよ、こうした健康維持に対する関心の高まりはもちろん良いことですね。

さて、そのような背景から必要性が増しているサプリメントですが、人気の成分とはどういうものがあるでしょうか?今回はそんな人気の成分の1つ、「鉄」についてご紹介したいと思います。

以前は、病院などから出される鉄剤の薬袋に、「禁茶」と書かれていることがありました。お茶の渋みの成分であるタンニンは鉄と難溶性のキレートをつくり、吸収率が低下するからなのですが、最近は、「お茶でのんでも大丈夫」という考えが主流となっています。

人間のからだ、特に女性や貧血の人のからだは鉄を貪欲に吸収しようとすること、鉄剤は少しずつ溶け出すよう工夫されるようになったことなどから、よほど濃いお茶を大量にのまない限り、影響を受けないことがわかってきたからです。

ここで心配なのは、お茶のことよりも、「立ちくらみだから貧血」「貧血だから鉄」という考え方。そうとは限らないケースも少なくありません。

何らかの出血が貧血の原因ということもあります。

体内には、約3〜5g、短い釘1本分に相当する量の鉄が存在しています。

そのうち約7割は赤血球中のヘモグロビンと結合して、肺から取り込んだ酸素をからだのすみずみに運ぶ役目を担い、残り3割は肝臓や牌臓、筋肉などに「貯蔵鉄」として蓄えられています。

鉄がヘモグロビンと結合するためには銅が必要で、銅が不足しても貧血になります。

この貯蔵鉄のおかげで鉄が不足してもすぐに症状が出ることはありません。

したがって症状があらわれたときは体内の鉄の量がかなり減っているということになります。

「貧血気味なので、時々、鉄のサプリを摂るんです。でも鉄を補給すると、胃のあたりが重たい感じがして、食欲がなくなっちゃうんですよ。食事がちゃんと食べられないんじゃ、本末転倒ですよね」という声があります。

食事から摂れない分を補うのが、サプリメント本来の役割なのですが、鉄が胃粘膜を刺激するため、胃部不快感や食欲不振などを訴える方は少なくありません。

そんなときは、食事のすぐあとに鉄を摂るようにすると、症状が軽くなることがあるので試してみて下さい。

また、鉄そのものを謳ったサプリメントではなく、ウコンやクロレラなど、鉄を多く含み胃への負担が少ないと思われるサプリメントもあります。薬剤師に相談してみて下さい。

キレートとは、ある物質が、カルシウムや鉄などの金属をクレーンゲームのアームのように練みこむこと。キレ−ト化されると、金属だけのときとは異なる溶解性や吸収率などを示すようになります。

鉄とニューキノロン系抗菌薬の場合、難溶性のキレ−ト化によって鉄は吸収されにくくなりますが、鉄とクエン酸の場合は、キレ−ト化によって逆に溶けやすい物質ができ(易溶性)、吸収が促進されることになります。

貧血というと、立ちくらみや顔色の悪さなどを思いうかべますが、手足の冷えやしびれ、息切れ、疲労感、頭痛、動悸、髪のぱさつきなども貧血の症状として知られています。

スプーン爪(爪の中央部分はへこみ、先端部が上向きに反り返る)も特徴的な症状の一つ。氷や土などを食べてしまう異食症も、鉄の欠乏との関係が知られています。

「朝礼中に貧血で倒れた」「立とうとしたら貧血でふらついた」などという場合は、いわゆる「脳貧血」。

長時間、立ちっぱなしのときや、急に起き上がったときなど、脳への血液の供給が低下することによって起こるもの。

一時的なもので、正しい意昧での貧血とは区別されます。

貧血は他の疾患に合併してみられることがあります。その一例が関節リウマチ。リウマチの炎症が深刻化してくると貧血を併発することが増え、リウマチの症状が落ち着くと貧血も改善するといわれています。

貧血の症状に加えて、手のこわばりや関節の痛みやはれなどがある場合はリウマチを疑ってみる、逆にリウマチの方で疲労感や息切れ、立ちくらみなどの症状があれば貧血ではないかと考えてみるなど、一つの症状を多角的にみることも必要でしょう。

リウマチの患者さんに限らず鎮痛薬やステロイド剤を長く服用しているケースでは、胃粘膜に潰瘍ができ、そこから出血することにより貧血を起こすこともあります。

黒っぽい便が出るときは、注意が必要です。

「日本人の食事摂取基準」によると、鉄の1日の推奨量は男性7.5mg、女性が10.5mg(ともに18〜69歳)。

毎月の月経で血液が失われる上に男性に比べると筋肉や臓器に蓄えておく量も少ない女性では、男性の1.4倍近くの鉄分摂取がすすめられています。

一方、過剰摂取によって鉄沈着症や急性毒性(小児の場合)を起こすことがあるため、上限値も設定され、男性50〜55mg、女性は40〜45mgとなっています。

鉄は植物性食品、動物性食品のいずれにも含まれますが、植物性食品に多いのが、非ヘム鉄。

豆製品(納豆、豆腐、がんもどきなど)や小松菜、ほうれん草、ひじきなどにも含まれます。ヘム鉄に比べると鉄分の吸収は劣りますが、ビタミンCやクエン酸、たんぱく質と一緒に摂ることで、吸収されやすくなるといわれます。

レバーやカツオ、アサリなどの動物性食品に多く含まれるのは、ヘム鉄。吸収されやすいといわれています。最近はサプリメントに「ヘム鉄」と表示した商品を多くみかけるようになりました。

鉄分の補給は手っ取り早くヘム鉄で、と思われるかもしれませんが、他の栄養素とのバランスも大切です。ヘム鉄も非ヘム鉄も、動物性食品も植物性食品も、いろいろな食品を食べるようにしましょう。

現代人に不足しやすい栄養素として、カルシウムとともに挙げられることの多い鉄。たんぱくと結合しない過剰な鉄は、フリーラジカル(活性酸素)を発生させる、動脈硬化を進展させるなどとして、過剰摂取を危惧する専門家もいます。

毎日の食事の中で摂る鉄に関しては問題ないと思われますサプリメントでの摂取には注意が必要な場合があります。

例えばC型肝炎の場合、肝臓に鉄が蓄積することがあり、さらなる炎症を引き起こしてしまいます。

これを防ぐために瀉血(血液を抜く)療法が行われることもあるのです。

肝臓によいサプリメントとして知られる、ウコンやシジミ。「鉄分含有」と表示されていないことが多いのですが、これらは鉄を豊富に含んでいます。

このほか、クロレラやスピルリナなどサプリメントのなかには鉄を多く含むものがあります。

鉄の含有量は商品によってかなり異なりますから、表示をよく見て確認して使用するようにしましょう。

少しでも肝臓をよくしたいと思われる人も多いでしょうが、C型肝炎の人はこうしたサプリの摂取を避けて下さい。

最近、話題になっているNASH(非アルコール性脂肪肝炎)も同様と考えられます。肝臓にいいはずのサプリメントが、肝疾患を悪化させてしまうこともある、そんな事実も知っておいて下さい。

現在、1日の推奨量は上記で紹介しているとおりの数値ですが、それ以前は男性10mg、女性12mgの摂取がよいとされていました。男性で2.5mg、女性は1.5mg引き下げられたことになります。

鉄の重要性はもちろん変わらないのですが、過剰に摂取した鉄は活性酸素を生じさせる原因となる、肝障害を悪化させる要因となるなどの指摘もあり、見直されたようです。

市販の総合ビタミン剤や保健薬を見ても、カルシウムやマグネシウムは配合されているのに鉄は配合されていない商品があります。

<鉄との相互作用の可能性のある薬剤・食品>

1.両者の吸収が低下し、作用が弱まるおそれのある薬剤

 ・セフジニル
 ・甲状腺ホルモン
 ・タンニン酸アルブミン
 ・テトラサイクリン系抗生物質
 ・ニューキノロン系抗菌薬
 ・ビスホスフォネート系製剤
 ・塩酸トリエンチン
 ・ぺ二シラミン
 ・レボドパなど

2.食品

 お茶や牛乳、乳製品でも吸収が抑制されることがありますが、一般的に飲む量では、ほとんど問題にならないといわれます

NASH(非アルコール性脂肪肝炎):non-alcoholic Steatohepatitisの略です。お酒はあまり飲まず、ウイルス感染などもないのに、肝臓に脂肪がたまり炎症を起こし、アルコール性肝障害と同じ病変を起こすものです。肝硬変や肝がんに進行するケースも少なくありません。

肝臓への鉄の沈着が多くなるため、鉄の摂取には注意が必要です。一方で、抗酸化作用のあるビタミンEやCの補給が有効ではないかといわれています。ビタミンB6が不足すると、脂肪肝になることも知られています。

参考になさってください。

ちなみにこのようにさまざまな健康成分があるわけですが、目移りしてしまう方には主要な成分が1つにまとめられたオールインワンのサプリメントが良いですね。一番、手軽で、便利で、確実で、リーズナブルです。

加えて全ての成分が最適な割合で配合されており、過剰摂取する危険性がなくなる点も魅力です。ぜひ活用してみてください。

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